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まちの設計屋さんが、すまいのなかで気づいたこと、そして雑談なんかをを毎日、自由きままに描いてます。
 
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7月になりましたので、先日のブログ(6月23日分)にも書きました、
地震保険金額が、今月以降の契約より改正されます。

やはり、「値段が上がる」という事は、懐が寂しくなるのと同時に、精神的にもよろしいものではありません。
特に、「地震保険が上がるという事」イコール「地震に対するリスクが高い地域かつ建物」であるといわれていることにもなりますのでね。

さて、今日のブログのタイトルにも使っている「耐震」。これは、建築ではどのような位置付けなのでしょうか?
国土交通省のホームページに大変わかりやすいPDFが載ってましたので、リンクをはりつけて置きますので、ちょっとご覧いただけますでしょうか。

ここで、「建築物の存在期間中に数度遭遇することを考慮すべき稀に発生する地震動」という言葉が掲載されていますが、これがおおよそ震度5強相当を想定しており、
又、「建築物の存在期間中に1度は遭遇することを考慮すべき極めて稀に発生する地震動」とういのが、通説で「数百年に一度発生する地震」と言われているもので、これがおおよそ震度6強相当以上を想定しています。

ここで、建築基準法で謳っているのは、「震度6強以上の地震が起きた時、建物は倒壊・崩壊しない程度」とされていますから、建物が何もなくビクともしないという基準ではないという事はご理解いただけるのではないでしょうか。

倒壊・崩壊しないというのは、一番重要な、家族の命を守ること。
緊急車両や災害復旧が行われる為に公道の幅員を確保するためでもあるわけです。

そのためにも「耐震」の重要性、ご理解いただければと思います。
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しばらくブログを怠ってました。すみません。

6月30日の昨日と7月1日の今日、日本建築防災協会主催の木造耐震診断講習会に出かけてました。

耐震診断は、今年初めにも、木耐協主宰の講習会に行ってきましたが、
今回は国土交通大臣登録耐震診断資格者講習ということも相まってか、
2日間連日、中央線に揺られ、朝早くから出張ってました。
  会場はほぼ満員で、320人前後は居たのではないかと思われますが、
同じ建築士、それも若い方からご年配までと、多岐に渡る方々の関心の高い講座なのだということが伝わってきます。


写真は、昨日の講座開始30分前のものですが、既にほとんどの座席が埋まっているのがおわかりいただけますでしょうか。

テキストも3冊に渡る為、2日間といえども駆け足での講習となり、
実務は、何度か反芻してみて初めて力になるのかな~という感じではありました。

ただ、東京で開催される講習会に参加するのは、廻りの方の熱気にも近い雰囲気を味わえることと、その刺激に感化されるチャンスを得られるということは、そうそうない事ですので、
是非、山梨の方も出張ってみることをお勧めいたします。
今日は、建築関係者向けの話になります。

先日のブログでも書きましたが、私の事務所では、木造の枠組み壁工法(ツーバイフォー)、軸組み工法(在来工法)共、できるだけ構造計算(許容応力度計算)を行うようにしています。
時間とお金はかかりますが、来月から耐震等級3にすることで、地震保険が半額になることを鑑みると、充分お釣りが来る位、費用対効果はあるのではないでしょうか。


木造で耐震を考慮するとなると、2階以上では、床の剛性が要(かなめ)になります。
簡単に説明しますと、2階には、大きな床開口(吹き抜け)が取りづらくなるということ

しかし、全く取ってはいけないということではなく、ちゃんと力が伝わるように床配分を考えれば大丈夫ですが、
「総2階だから、吹き抜けなんか取ってないし大丈夫。」なんて、安心してちゃいけませんよ?

実際は、1~2階に行くための階段も、吹き抜け扱いになりますし、2階にユニットバスを設置するのも、れっきとした、吹き抜け扱いになります。(吊架台の場合)

で、ここで今日のポイントですが、
吹き抜け扱いになった時、その吹き抜け部の階のは、どう処理されていますか?

ツーバイフォーの場合、「通し縦枠」(バルーン工法)で、壁を厚くして1・2階の壁を一体で造るという事も可能ですが、
現場で加工している場合等、壁を起こすのに多大な手間がかかりますし、
あえて、1・2階で分けて壁を作り、2階床部分に耐風梁を入れるというコトも可能です。

ただし、この耐風梁を入れることを選択した場合、横方向に長く上る階段を計画してしまうと、
横方からの風圧を考慮する為、どうしても耐風梁にはヤング係数が高い集成材を選択することになりかねません。

ただし、この時に、選択する集成材で、構造を配慮している設計者か否かがおおよそ検討がつくという事、知ってらっしゃいましたか?


何を使えば良いかは、設計者の判断ですのであえてここでは記載しませんが、
ここで、「設計者のお里が知れるザンス。」なんてことになりませんように、しっかり勉強されておくことをお勧めいたします。。
今日は、「あら、やっちゃったのね~。」という内容で話を進めます。

私の事務所は、当方のみで枠組み壁工法(ツーバイフォー)の構造図および構造計算まで完結しますので、ある意味その筋の、知り合いの駆け込み寺にもなっていたりします。

まだ、うちに来て、相談で未然に防げる話ならよいのですが、
聞いた話を辿ってネットで検索をかけてみると、見ないようにしようと思っていても、他の方の荒が目に付いてしまいます。

例えば、ツーバイフォーの耐力壁となる壁に貼られている構造用合板が根拠なしに横貼りになっていたりとか、
リフォームで、耐力壁を切り込んでいるのにも関わらず、補強せずに、構造用の面材でも何でもないベニヤ材を貼りこんでいたりとか、
ドアや窓の上部についているマグサ(開口部受けの梁材)や受けになる柱を刻んでしまっていたりとか、
思わず、“Oh My God!”と叫びたくなるような写真も発見します。(ちなみに、すべて山梨県内で検索をかけて目に付いた写真からの話です。)

これらは、設計事務所が自己のブログに平然と載せている写真ですので、たぶん、ツーバイフォーをなめきっているか、全く理解していないかとか、私には理解不能な行動だとしか思えません。
それより、施主たらんとする立場の方は、自己の財産の価値が無くならないよう、事前に勉強することも、図面を残すことも、そして、点検整備・改修内容の履歴をキチンと保管することも、賢明なリフォームポイントだということも知っておいて頂きたいです。
今まで、躯体から壁の中や天井、そして床下と数々の話をしてきました。

調査させて頂いたお宅も、時代背景がそのまま反映されていたり、
必要外とも思われるのに、「業者に勧められちゃったんだな。」と思われるメカが取り付けられているお宅があったりと、話題に事欠かない話は多々あったり致します。
(ブログではお見せすることはできませんが。)

まず、お宅の健康診断を行ったら、

・ 必要なリフォームポイント

・ 行いたいリフォーム

・ 価値保全に時期を見て行うべきリフォーム   等々、

優先順位をつけて、計画しましょう。

それと、大がかりな工事が絡む場合、

その間の生活基盤はどうするかも(賃貸を借りる等)併せて計画しておく必要もあります。

リフォームの場合、現存するものも、丁重に養生してから工事することにもなりますから、
予定工事期間より余裕をみた、基盤設定が必要になります。



今日は、リフォームをし終わってから、「その事を忘れない」為のポイントの話です。

前回のブログにも書きましたが、
大手ハウスメーカーで建てること。
それは、後々の点検のことを考えると、例えクローズド工法を選択しようと、あながち間違った選択だと私は思いません。逆に、良い関係が築けているなら、すばらしいことだとも思います。

本来、どこの町にもいた、大工の棟梁。
この方たちが、町内の家々に深く関わって、ちょいとした手直しもすぐに飛んできたものを、
いつしか核家族になることで疎ましく思い、関係を断ち切ったことで、
同様のルーティンを持った住宅会社に、「お金」という対価で任せるように成ってしまいました。

実は、これ、一般の工務店でも「忘れることなく」できることってご存知でしたか?

通称、「いえかるて」って名称で、新築から、そろそろ建物の傷みが出そうな頃に連絡をしてくれるシステムがあるのをご存知でしたか?

このシステムを使っていれば、新築の時からの図面・写真すべてが残っており、その後に手を加えてもその履歴を報告することで、また新たに蓄積することができるのです。
地元のA工務店で建てても、その会社がおしまいにされた後でも、この資料でB建設で改修・修繕が可能になります。
云ってみれば、オープンであるからこそ、手がける先が広がるということにもなる訳です。

後は、選択するあなたの考え方ひとつではないでしょうか。。
さて、これまで連続してきました「忘れがちなリフォームポイント」と題してのリフォームの大枠となる話を書いてきましたが、この話が通用しない建物があることをお話ししておかなくてはなりません。

まず、戸建て住宅を工法で大きく分けると、
1)鉄筋コンクリート造
2)鉄骨造
3)木造
と大きな括りで分けられます。

通常どの工法であろうと、増改築や改修は問題なく行えるだろうと思ってらっしゃいますか?

ところが、特定の会社で造られた建物は、一般の建築業者では手が出せないのもあったりします。

上記の構造であっても、工法がオープンになっていない場合(クローズド工法とも言います。)は、手出しできないこともあるからです。

これは、木造であっても、鉄骨であっても、国で認定を取って「内容を公にしない」工法に属している建物のことことであり、

 もっとわかりやすく言うと、
建てたら、最後まで建築した会社にお世話になるということです。(会社が無くなってもです。というより、無くなることはほとんどない会社ばかりでしょうが、その地域から経営上の理由から簡単に撤退することは多々あります。現実、3.11前にもありましたよね、そんな会社。)

風刺するような話をするのが今回の本望ではありませんが、一般の建築士が調査・改修が行えないということは、出された資料の正当性にも加味がされてもわからない可能性が高いことの疑念も拭えないということでもあります。。
 
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HN:
ガウ兄(にぃ)
性別:
男性
職業:
建築設計
自己紹介:
山梨での「すまい」を日々考えている建築設計事務所です。
事務所を開設してからはや20年あまり。
おかげさまで、いろいろな所にアブラがのって来ました。(笑)
こちらでは、いらないアブラではなく、使える「知恵」をお話していこうと思ってます。

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